映画「ロストケア」は介護問題をテーマとして介護疲れによる犯罪やそれらに付随する社会の闇を描いた作品です。救済を続ける斯波(介護職員)と秀美(検事)のシーンはとても考えさせられます。
映画とは関係ありませんが中山七里「ヒポクラテスの悲嘆」も同じような内容の小説でとても興味深かったです。
ロストケアの詳細は映画を見ていただきたいですが特に気になったのが次のやりとりです。
斯波「この社会には穴がある。一度落ちてしまうと抜け出せない」
秀美「どんな事情があろうとも身勝手な犯罪であることに変わりはない」
斯波「正論を言えるのは自分が絶対に穴に落ちない安全地帯にいるからですよ」
経験・体験の差と言ってしまえばそれだけなのかもしれませんが実際にやったことがある人とやったことがない人の差は計り知れないと感じます。
だから法律などのルールでは判断できてもその根底にあるものまでは把握できないのでしょう。
介護の最もやっかいなところは次の3点だと考えています。
・終わりが見えない
・自分の時間が取れない
・お金がかかる
「終わりが見えない」「自分の時間が取れない」はしょうがないので何とかやりくりしていくしかないですが「お金がかかる」はもう致命傷になります。
介護自体にはたいしてお金はかからないのですが介護する人の生活を含めると一気にお金の問題が深刻になってきます。
なぜなら働きながら介護するというのは不可能なので必然的に介護離職することになるからです。
【介護自体にお金はそんなにかからないかもしれないけど】介護される(親)と介護する(子)のお金と時間は予想している以上に必要です
自分にはそんなことは起きないと考えている人も一応知識として勉強しておいた方がいいでしょうね。
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