サラリーマン生活を一旦終えてセミリタイアという道を選ぶのは勇気のいることだと思います。今まで安定収入があったものがなくなるということは大きな不安ですよね。
これから生活していくことはできるのだろうか?
独身ならまだしも配偶者や子供がいたら・・・、考え出すとキリがないでしょう。
誰しもが「普通の生活」をしたいと願っている。
次のA~Cの世帯はセミリタイアできるでしょうか?
A:夫婦(共に50歳)+子1(小学校低学年)・資産7000万円・賃貸
B:夫婦(共に43歳)・資産4000万円・賃貸
C:夫婦(共に45歳)・資産3000万円・賃貸
皆さんはどの世帯がセミリタイアできると思いますか?
結果を言うとセミリタイアしたのはBとCの世帯でした。
Bの世帯はその後子供が生まれ資産も大きくふくれあがりました。
Cの世帯は住宅購入し資産も大きくふくれあがりました。
Aの世帯はなぜセミリタイアできなかったのでしょうか?
それは「普通の生活」の水準が高かったからだと考えられます。
人それぞれにどういう生活をしたいか、どういう人生を歩みたいかというのはありますよね。何が最も良いか、何が最も幸せなのかという正解はありません。
だからAの世帯がセミリタイアを選択しなかったのは正解にもなりえます。ただそれはセミリタイアをしたくないと考えていればという条件がつくかもしれません。
ここでXのアンケート結果を見てみます。
夫婦+子供1(小学校低学年)が「普通の生活」をするのに必要なお金は毎月いくらですか?
— クロスパール@セミリタイア2017年 (@crosspearl01) February 6, 2025
(住居費は除く)
かなり僅差となりましたが普通の生活をするのに必要なお金は月20万円(住居費除く)が最多票となりました。
私の実感としても妥当な結果だと感じます。
仮に住居費を月10万円とすると年360万円で普通の生活ができることになりますね。
セミリタイアはFI(Financial Independence:経済的自立)と違い資産のみの収入ではなく労働やその他の収入を考慮しての生活になります。
例えば週3日(1日5時間)の仕事で毎月5万円の収入があったとすると年60万円になります。そうすると普通の生活をするのに必要なお金は年300万円で足りることになります。
週3日(1日5時間)の仕事で毎月5万円の収入を得るのはさほど難しくはないでしょう。
ざっくりAの世帯の収支をシミュレーションしてみました。
出典:野村アセットマネジメント
7000万円をすべて投資にまわすわけではないので実質的には3%あたりのリターンを想定しておいた方がいいですね。資産寿命は89歳となりました。
しかしこれは年金を加味していませんので3%のリターンでも逃げ切れるような気もします。
セミリタイアをしたいのにAの世帯が迷っているのは「普通の生活」を維持する経済力に不安があるからだと思うのですが個人的には資産7000万円でセミリタイアに踏み切れないのならたぶんずっとできないだろうなと感じます。
セミリタイアの醍醐味は時間の使い方を自分で工夫できるところにあります。子供が中学生になればもっと働く時間を増やしてもいいし、副業に力をいれてもいいでしょう。
無情にも時間が止まることはありません。
人は死に向かって走り続けているとも言えます。
それは子供の時間も同じです。子供が小さい頃に思い切り時間を使えることほど有意義なことはないのではないでしょうか。
人生は一度きりですからなるべく自分の満足いくものにしていきたいですね。
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