おもしろい記事を見つけたので今回はこれを題材にしてみたい。
5人のFPが本音を明かす、「FIRE」を巡る5つのキビしい現実
FIREを目指す人たちは最大1%のわずかな手数料を毎年FPに払うことに嫌悪感を抱いているとあるんだけど、これは嫌悪感というより単なる無駄だからだと思います。
数十年前ならいざ知らず現在では自分で選べる商品が豊富にありますし、コストの低いインデックス投資をはじめとして環境が充実しているのでわざわざFPに運用を任せなくても問題なくなってきているのが大きいでしょう。
わずか1%の手数料とあるんだけど1%の重みを軽んじている気がします。運用成績だけでなくその他も加味して1%以上のリターンがあると考えるなら利用してもいいけど私には皆無だなと感じました。
FIREを極端に実践してしまうと残りの人生を生きるのに必要なお金が足りなくなる可能性があるという指摘はもっともだと思いますが「極端なFIRE」ってFIREじゃない気がするんですよね。
FI(Financial Independence:経済的自立)が確立していないままRE(Retire Early:早期リタイア)しちゃっただけなんじゃないでしょうか。
これに該当するのが若年層低資産FIREだと思います。私はこのタイプの人生設計は早々に破綻すると考えています。頑張っても15年が限界ではないでしょうか。その頃には社会的なキャリアが皆無なので必然的に貧困層に陥っている可能性が高いと考えています。
どこかで気づいて正規のルート(サラリーマンやお金の稼げる起業)に戻った方がより良い人生を歩めるでしょう。
早期退職を必ずしも目的にしてはいけないという主張はまったく同意です。私自身もお金が貯まったからセミリタイアしただけであって早期退職はまったく目的にしていませんでした。
ただ最近のFIREムーブメントにより方法論の確立が著しく可視化されたために早く仕事を辞めたいという欲が前面に出てしまう傾向は否めないですね。
早く仕事を辞めるにはたくさんのお金を必要としますからその為には給料をアップさせていかなければならない、そうすると出世というのがもっとも王道のストーリーになります。
結果仕事のやる気のない人はFIREが遠のくということになるかもしれないですね。ここで話は少し戻って極端なFIREを実践する人が出てきてしまうのでしょう。
長寿や医療費の上昇を考慮していない計画は苦境に陥るだろうとありますがこれも的を射ていますね。長寿というのは取り敢えず100歳を考えておけば問題ないでしょう。そこまでの資金計画をしているということは概ね上振れる可能性が高いと感じます。
100歳までの資金計画を立てるということは必然的に保守的な計画になると思います。
問題は医療費ですね。日本の保険制度が今のままだと特に問題ありませんが大きく変わると資金計画も変わってくるでしょう。この辺りは制度改革があるごとに再考するしかありませんがもともともの資金計画にゆとりを持たせることは必要ですね。
FIREを目指している人は株式投資をしていることが多いが過去10年のパフォーマンスは例外的なことだと認識しておいた方がいいだろうというのも同意です。
私は株式投資経験20年ほどですが前半はいまいちで後半は最高のパフォーマンスと言っていいと思います。現在FIREを目指している人は最高のパフォーマンスが先にきている可能性が高いのではないかと考えています。
だから計画を立てるときにはパフォーマンスが落ちたときのことも考慮する必要がありますね。主観で言えば株式投資のパフォーマンスは年4%リターンを想定しておくとそうそうブレはないと感じます。
FIRE(Financial Independence:経済的自立・Retire Early:早期リタイア)はFI(Financial Independence:経済的自立)に重きを置きここが確立されればRE(Retire Early:早期リタイア)を考えるという流れがいいですね。
くれぐれも逆にならないように注意したいです。逆になってしまうと無理な計画になりがちですね。
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この記事を書いた人:クロスパール
1971年生まれ、2017年9月にセミリタイア達成。資産運用の中心はインデックス投資で趣味として日本個別株を保有。日本株は配当・優待を長期に享受するスタイルです。
セミリタイアするまでの軌跡はこちらをご覧ください。
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