【インデックス投資の出口戦略】4%ルール破綻を回避する現金クッションと利回りシールド

2023年4月7日金曜日

資産運用

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 インデックス投資の出口戦略として4%ルールがあります。簡単に説明すると資産の4%を毎年取り崩して生活すれば30年後も資産はゼロにならないというものです。4%ルールの詳細は検索すれば多くの情報がありますので興味がある方は調べてみてください。

4%ルールの最大の弱点はSRR(Sequence of Return Risk)シークエンス・オブ・リターン・リスクにあります。簡単に言うとプラスのリターンが先にくるか、マイナスのリターンが先にくるかでその後の結果が大きく変わるというものです。

詳細はこちらの記事をご覧ください。

【インデックス投資の出口戦略】4%ルール取り崩しはSRRに注意

この弱点を補うために「FIRE 最強の早期リタイア術 最速でお金から自由になれる究極メソッド」の著者は現金クッションと利回りシールドという考え方を示しています。

特に取り崩し初期5年が株式相場下落に直面すると4%ルールの破綻確率がぐっと上がると説いています。初期5年に限らず株式相場下落時に取り崩すということはドルコスト平均法とまったく逆のことを行うことになりますから原資を必要以上削ることになってしまうのは容易に想像できるでしょう。

そこで現金クッションと利回りシールドの出番です。いわゆる金融ショックは過去データでは最大5年を考えておけば問題ないということで5年間取り崩しをせずに生活できるにはどうしたらいいかという概念に基づいているようです。

ここからは具体的に数字をだして考えていきたいと思います。

年間支出 240万円

資産 6000万円(年間支出の25倍)

現金クッションというのは年間支出の5倍の現金を保有しておくということになります。この場合は1200万円になりますね。運用資産6000万円と現金1200万円ですから合計7200万円となりなかなかに厳しい数字になってしまいます。

そこで利回りシールドの登場です。優先株・債券・REIT・高配当株のETFに投資することで分配金を現金クッションに組み込んでしまおうということです。

この場合の現金クッションを求める公式は次のようなものです。

現金クッション = (年間支出 – 年間利回り) × 年数

実際に数字を当てはめてみるとこうなります。

現金クッション=(240万円-(6000万円×2%))×5年=600万円

2%は任意の数字ですから皆様の資産全体の利回りを当てはめてみてください。現金のみの場合は1200万円必要でしたが半分の600万円で済むことになりました。

このように現金クッションと利回りシールドを駆使して株式相場の低迷期5年を乗り越えようという方法です。

私もこの方法はとても良いと感じており今後採用することにしたんですよね。ただ優先株・債券・REIT・高配当株のETFに投資という部分は自分なりにアレンジして対応したいと考えています。

・優先株→グローバルX 米国優先証券 ETF(2866)

・債券→現金

・REIT→東証REIT指数連動型上場投信(1343)、外国REIT・S&P先進国REIT(2515)

・高配当株→日本個別株

J-REIT、海外REITについては下落してくればある程度投資してもいいかなと考えています。日本個別株についてはETFと違い銘柄ごとでゼロになる可能性はあるものの十分分散しておけば問題ないという認識です。

私の資産運用の主力である先進国株式と相関性が最も低いのは国内債券のようです。こちらの利回りが良ければ理想的だったのですがそうもいかないようなので上記のような形でいくのがベターなのかなと思います。

しかし東証ETFで投資したいと思える商品が出てくれば高配当株の部分はETFを利用したいですね。

出典:三菱UFJ国際投信株式会社(https://emaxis.jp/special/sokan.html)

先ほどの年間支出240万円と資産6000万円の場合に私ならどのような形を作っていくかを考えてみたのですが次のような形がいいのではと思います。

資産6000万円(たわらノーロード先進国株式4500万円・優先株ETF(2866)+日本個別株1500万円)とします。

たわらノーロード先進国株式は無分配を継続しているので便宜上MAXIS 海外株式(MSCIコクサイ)上場投信(1550)の直近分配金で利回りを計算してみます。

出典:三菱UFJ国際投信株式会社(https://www.am.mufg.jp/fund/181550.html)

年利回り=(2750+3050)÷381539=1.52%

優先株ETF(2866)+日本個別株1500万円の年利回りを3.5%とします。(3.5%はそれほど無理な利回りではない認識なのでこれを採用しました)

そうすると全体の利回りはこうなります。

(4500×1.5%+1500×3.5%)÷6000=2.0%

先ほどと同じなので必要な現金は600万円になりますね。

このようなポートフォリオを組むことで年間支出240万円の場合は運用資産6000万円、現金600万円の合計6600万円あれば4%ルールの破綻を回避できるというわけです。

※2024年5月現在この方法は採用していません。理由は無リスク資産を多く持つことで問題ないと考え直しました。詳細は【最後の逃げ切り戦略】セミリタイアの資産運用シミュレーションの記事をご覧ください。


【この記事を書いた人:クロスパール】

1971年生まれ、2017年9月にセミリタイア達成。資産運用の中心はインデックス投資で趣味として日本個別株を保有。日本株は配当・優待を長期に享受するスタイルです。

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【インデックス投資の出口戦略】4%ルール取り崩しはSRRに注意


4%ルールを盤石のものとする為に現金クッションと利回りシールドの概念は知っておいても損はないでしょう。こういった考えをもとに自分なりにアレンジしていくことが破綻を回避する近道だと思います。

【インデックス投資の出口戦略】4%ルール破綻を回避する現金クッションと利回りシールド


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2017年9月(45歳)セミリタイア、その後鳥取に移住してのんびり暮らしています。資産運用の公式(収入-支出)+(資産×運用利回り)を守りながらインデックス投資を継続中。お金のことやセミリタイアの日常、ダウンシフトした働き方などを発信します。

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