ダウンシフトという言葉に耳慣れない人も多いかと思います。ウィキペディアでは次のように説明がありました。
生活様式に関する社会的な潮流・傾向の一つである。過度な出世競争や長時間労働、物質主義的、唯物的な生活環境を日常から排し、よりゆとりのあるストレスの少ない生活に切り替える生活態度の劇的な変化を指し、また、そうした生活態度は減速生活と言われる。
出典:ウィキペディア
要約すると仕事の量を減らし自分の時間を増やす生活という感じでしょうか。私はこれを見つけた時にセミリタイアととても似ているというか相性が良いなと感じました。
セミリタイアの定義もいろいろありますが私の中では「最低限の労働などの収入と資産収入で生活する」というものです。
ダウンシフトの場合は資産にはふれていませんがあった方がよりダウンシフトしやすいと思うんですよね。またセミリタイアする資産がなくてもハードな仕事から収入が少し減ってもゆるやかな仕事に移行するのもダウンシフトと呼べるでしょう。
起業して個人事業主として収入を得る方法もありますが多くの場合は雇用労働に落ち着くことが多いはずです。ここではダウンシフトするのに最も良い仕事環境(職場)はどんな条件かということを考察してみます。
1 良好な人間関係
仕事の内容が嫌で辞める人はそう多くないと感じます。過去辞めていった人を何人も見てきていますが家庭の事情で辞めざるを得ない場合と人間関係がうまく行かずに辞める場合のどちらかが多いです。
ハラスメントが取りざたされる今のご時世ですからコミュニケーションの取りずらい職場では仕事を長く続けることは難しくなりますよね。
2 裁量と責任
一番良いのは裁量があって責任がないことですがそうそううまい話はありません。ここはバランスの問題ですがある程度の裁量があって最終的な責任は自分以外の誰か(上司など)が取るという形がベターだと考えています。
仕事をしているので責任がゼロということはあり得ませんかが余計な責任は負担になるだけですから極力少なくしたいものです。
3 自分に適した仕事内容
ここは好きなことではなく適した仕事内容としたいですね。自分の好きなことと適した仕事内容は似ているようでちょっと違うという感じでしょうか。
好きなことを好きなように進めることができるのであれば良いのですがそういう仕事はありませんからやはり自分の適性に合った仕事を選ぶべきだと思います。
適性に合った仕事の中に「好き」があるといいですね。
4 時間拘束が少ない
実働時間が8時間でも休憩時間が3時間であれば拘束時間は11時間になってしまいます。また毎日のように残業がある職場でも同じように拘束時間が長くなってしまいますね。
また通勤時間も加味するとさらに拘束時間は増えるでしょう。こういったことから休憩時間が短く、残業がなく、自宅から近い職場が理想的となりますね。
5 自分が求める収入
ここは資産がどのぐらいあるかによって変わるのでダウンシフトとセミリタイアの大きな違いになりそうです。雇用労働の多くは時間と収入は比例関係にあります。つまり多くの収入を望むなら自分の時間が減少してしまうということですね。
またどのぐらいのダウンシフトを望むかにもよるでしょう。週5勤務1日8時間労働から週3勤務1日5時間労働ぐらいの変化があれば確実にダウンシフトしたと感じるでしょうけどあまり差がなければ収入だけ減ってダウンシフトした体感を得られないかもしれません。
6 休暇が取りやすい
週5勤務1日8時間労働でも休暇が取りやすいならいいですよね。上記1~5を満たしているなら有給休暇で調整すればいいわけですから最も良い形のダウンシフトができます。
ダウンシフトの手引きまとめ
ダウンシフトするときにやっかいなのが前もってわかるのは上記の4(時間拘束が少ない)と5(自分が求める収入)ぐらいということなんですよね。残りはやってみないと何ともわかりづらい部分です。
だからまず今している仕事でダウンシフトの形に近づけないかを考えてどうしても無理だったら転職するという方向に進めるのがいいと思います。
私は正社員というレールを降りてセミリタイア(≒ダウンシフト)しましたが上記の4(時間拘束が少ない)が自分の中で我慢できなくなりました。毎年年次有給休暇を全部消化していたので土日祝休みにプラス20日は休んでいましたがそれでも時間が足りないと感じました。
この辺は個人の感覚としか言いようがありませんが上記1~6を自分の納得できる形というか自分にとっていい塩梅に調整していくことが重要です。
またすべてを満たすことはかなり難しいでしょうから優先順位を決めておくのもいいですね。
【この記事を書いた人:クロスパール】
1971年生まれ、2017年9月にセミリタイア達成。資産運用の中心はインデックス投資で趣味として日本個別株を保有。日本株は配当・優待を長期に享受するスタイルです。
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