私はこれまでに転職を7回経験してきましたがどの転職も良かったと感じています。振り返って何故そう思うのかと言うと転職する明確な理由があったからです。
その理由とは「料理人として新しい技術を得たかった」「体がしんどいので休日の多い仕事が良かった」「自分がやったことのないポジションで働きたかった」というものです。
一般的な転職理由としてあがるのは「給料」「会社の方針」「人間関係」あたりでしょうか。私が転職した理由の休日が少ないというのは会社の方針にあたるかもしれませんが、このような一般的な理由で転職を決断してもうまくいかないと思います。
私はサラリーマンとして28年間働いてきましたが結局はどこの会社でも似たような不満が出るからです。だからどこの会社にいってもたいして変わらないと結論付けています。
そして私はサラリーマンの最後の方は自分が損しない働き方を模索していきある程度は実現できたと考えています。転職を考えている人は一度今の会社で自分が損しない働き方を考えてみてはどうでしょうか?
どこの会社に行っても変わらないのなら、自分が変わればいい。
サラリーマンの給料問題
サラリーマンの方で自分の給料に満足しているという割合はかなり低いと思います。私はどうだったかというと働き方を変えてからは概ね満足していました。お金を理由に転職することはよくありますが自分にとって本当に必要なことなのかよく考えが方がいいです。
例えば今の給料の2倍貰える会社に転職して徹夜が多く時間の自由がないとしたらどうでしょうか。これは極端な例ですがちょっとぐらい貰えるお金が増えても自由な時間がない、健康を損ねるという環境では転職する意味はありません。
自分が許容できる仕事内容と給料であれば問題ないのですけどね。仮に転職して給料を上げたければ給与ベースの高い業種にするべきです。給料の基準なんてないわけですからあらかじめベースの高い場所を選んだ方がいいですね。
昇給や昇進により多少の給料アップがありますが税金や社会保障もアップしているので実質はたいしたアップにはなっていなでしょう。場合によっては手取りが減っていることもあるかもしれません。
つまり額面上の給料というのはあまり変わらないので実質的な給料を上げる働き方をした方が満足度はアップすると考えています。
簡単に言うと仕事量を減らすということです。誤解しないでもらいたいのはサボるということではありません。できる限り仕事を効率化していくことと、自分が介入しなくてもいい仕事はあえてやらないことです。
これは私が実際にやってきたことですが多くの自由な時間を生み出すことができて精神的にも余裕が生まれました。
会社の方針が自分と違うという問題
社会人経験が数年あると仕事も覚えてくるので自分はこういう仕事のやり方がしたいという欲望が出てきます。私にももちろんそういう時期はあって会社をより良くしようと考えていました。しかし自分の会社を良くしたいという方針と会社の方針では少なからずズレが生じます。
このズレが徐々に大きくなっていくことで転職ということが頭をかすめることでしょう。
そもそも論ですが会社の方針と自分の方針が一致することなんてほぼありません。会社つまり企業は出来る限り経費を抑えて利益を上げようとしますが、自分(労働者)は給料を上げてもらいたい、もっと休暇が欲しいと願っているわけですから一致するはずがないんですよね。
また今後は〇〇のような感じで会社の発展を考えているから、順次〇〇のような方針で仕事をやっていくというようなこともありますよね。こちらも同様で自分の考えと方針が違うということはよくあります。
自分と違うということを補正しようとするから無理があるのです。企業と労働者の方針が一致するということは幻想なので無駄なことを考えるのはやめましょう。
会社という箱の中で自分のスキルアップを目指すことはとても良いことだと思います。ただそのスキルをもっと会社を良くするために使いたいと考えるのはエネルギーの浪費にしかならないのではないでしょうか。
自分のスキルがアップして間接的に会社が良くなっていくとしても自分にはあまり恩恵がないと考えられます。この恩恵とは具体的には給料アップや待遇(契約社員→正社員等)のことですね。
方針が違うということは当たり前なので、ここは補正しようとせずに会社の箱を使って自分のスキルアップにエネルギーを使った方がいいでしょう。
会社での人間関係問題
人間関係が悪くて転職を考えている・・・正直愚の骨頂でしょう。会社では複数の人間と接することになるわけですから自分と何となく合わない、やたらと腹が立つという輩は必ず一定数います。
私も在職時は延べ300名程度の社員・パートを指導してきましたがやはり人間的に何か合わないなという人はいました。どのように対応してきたかというと、出来る限りスルーしてきました。
挨拶や業務指示、連絡等々は仕事上必要不可欠なのでやりますがちょっと込み入った話などは特にしませんでした。自分が何となく合わないということ相手もそう感じていることが多いでしょうから無理に摩擦を増やす必要もないと思うんですよね。
転職してもほぼこういった人間関係は発生するので、人間関係が良くないから転職するというのは理由として弱いと思います。程度問題にもよりますが1日中自分の合わない人とマンツーマンで働く職場だったり、嫌がらせをしてくるといった場合は証拠をつかんで会社に報告して改善してもらうというのが得策でしょう。
こういったことをすると自分の立場が悪くなると考えるのが日本人の特徴かもしれませんが、私はある意味、状態のいい孤立状態を勝ち取ることができると考えています。
あの人とは摩擦なく付き合っておいた方がいいなと認知されるからです。
会社の中で自分の確固たるポジションを確保せよ!
サラリーマンの損しない働き方の最終形態は「会社の中で自分の確固たるポジション」を確保することです。サラリーマンは所詮歯車の一部なので誰がやめても会社は困りません。たまに自分がやめたら会社が困るからやめれれないという意見がありますが、見当違いも甚だしいので考え直しましょう。
また誰かがやめたことで会社の業務が滞ってしまうような虚弱体質の会社は運営自体に問題があるので根本的な組織改革が必要でしょうね。こういう会社は即座にやめた方がいいです。何故かと言うと自分以外の誰かがやめたときは自分にどんどん仕事が押し寄せてくるからです。
会社の中で自分の確固たるポジションを確保すると言ってもあまりとんがり過ぎると解雇されるおそれがありますから、何となく平穏に何となく業務をこなしてお金を得ていくことが大切です。
会社で得たお金や自由な時間を使って自分にプラスになるようなことにエネルギーを費やす方が会社でのことで悩んでいるよりもよほど健全な人生を送れることでしょう。
最後に大事なことなのでもう一度書いておきます。
どこの会社に行っても変わらないのなら、自分が変わればいい。
【この記事を書いた人:クロスパール】
1971年生まれ、2017年9月にセミリタイア達成。資産運用の中心はインデックス投資で趣味として日本個別株を保有。日本株は配当・優待を長期に享受するスタイルです。
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