第三部 セミリタイア後の資産運用

2023年4月22日土曜日

セミリタイア

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これからセミリタイアを目指している方々へ

私は2017年9月にセミリタイアしので6年目に突入しています。現在は心情や働き方や資産運用のすべてが落ち着いている状態です。今後何が起こるのかわかりませんが現段階の状態とそれほど変わらないと考えているので「心情の変化」「働き方」「資産運用」について三部作として記事にとどめておきたいと思います。

セミリタイアの定義はいろいろとあるようですが私は労働の時間を減少させてストレスの少ない生活をしながら収入を得るダウンシフトをして不足分は資産を取り崩す生活をする生き方だと考えています。

セミリタイアとは「最小限の労働+資産の取り崩し」で生活をすること。

最小限の労働にとどめることにより今までよりも自分の為に使える時間が増えることになります。その時間を有効に使いながら人生を豊かにしていくのがセミリタイアのが醍醐味ではないでしょうか。

ただ実際にセミリタイアをしている生の声を聞く機会はそれほど多くありません。また資産規模が1億や2億といったかけ離れたものになると数千万を目標にしている場合はあまり参考にならないでしょう。

またセミリタイア後に起業(ブログ・YouTube等)して成功している事例もたくさんあるのですがそういったこともかなりレアケースだと思うんですよね。

セミリタイアを目指している多くの方は若いうちに自分の時間を多く使いたいと望んでいることでしょう。私も同感なのですが30代でセミリタイアできるのもこれまたかなりレアケースではないかと考えています。

セミリタイアのボリュームゾーンは45~55歳あたりになるのではないでしょうか。私がセミリタイアしたのは45歳だったのでそれほど的外れではないと感じます。

人間は基本的に自分の経験や体験からしか語ることはできないと考えています。私は45歳、資産3000万でセミリタイアしたのでその辺りの背景を踏まえて読んでもらえると助かります。

これからセミリタイアを目指している方の参考になれば幸いです。

セミリタイア後の経済的な逃げ切り戦略(公的年金+インデックス投資の2本立て)

セミリタイア後の公的年金

意外に感じるかもしれませんが公的年金を主軸に考える資産運用はもっとも無難な資産運用だと考えています。公的年金については正確な情報は広く伝わっていないようにも感じますね。その為に将来的に公的年金は受給することができないという憶測が飛び交っています。

しかし公的年金の仕組みを勉強すると受給が0になることはないということがわかると思います。ただ標準年齢が上がったり、受給額が減少することは考慮しないといけないでしょう。それでも50歳になると送られてくる年金定期便はほぼ正確なものと考えていいと思います。

この年金定期便は現状の状態を60歳まで継続した場合に65歳から受給できる年金額が記されています。もっと詳しくシミュレーションしたい場合はねんきんネットに登録することでいろんなパターンを試すことができます。

私は45歳でセミリタイアしましたが60歳まで厚生年金を納めるサラリーマンよりも当然年金受給額は少なくなります。セミリタイア時期があまりに早いと老後の年金受給額がかなり減少するのでそこは注意が必要ですね。

自営業等でずっと厚生年金に加入しないことも考えられます。公的年金についてはそれぞれに違いますから自分がどのぐらいの金額を受給できるのかを把握しておく方がいいですね。

また公的年金は繰り上げ受給(減額)や繰り下げ受給(増額)を選択することができます。セミリタイアするということはそれなりの資産があるはずですから基本的には標準受給か繰り下げ受給を選択する場合が多くなるでしょう。

我が家の場合は私は65歳から、妻は70歳からの受給を考えています。

セミリタイア後に国民年金の免除制度を利用することもできますが私的にはあまりおすすめできないと考えています。ネットで検索すると免除してその金額をインデックス投資で運用すればリターンは高くなるというのもありますが投資というのは長期的には右肩上がりでも一時期をみれば大きく下がることもありますよね。

そう考えると公的年金の安定性は抜群であり、精神的にも安心をもたらしてくれると思います。そして公的年金は終身ということも大きなメリットですね。終身といえども早く死んでしまったらもったいないという考えもありますが公的年金は国民年金保険、厚生年金保険という「保険」であることから長生きリスクに備える保険と考えれば妥当なものだと思いますね。

さてこのように公的年金を主軸として考え足りない部分をインデックス投資で補うというのがベターだと考えています。

セミリタイア後のインデックス投資(全世界株式・先進国株式・S&P500等)

公的年金とインデックス投資で逃げ切り戦略を考える場合は受給開始年齢時(65歳)にどのぐらいのインデックス投資の資産規模があればいいのかを考える必要があります。

結論から言えば公的年金が年間支出の50%の場合は次の資産規模で問題ないと考えています。

・運用資産(インデックス投資) 年間支出10倍

・現金 年間支出2.5倍

仮に年間支出が240万の場合はこうなります。

・公的年金 年120万

・運用資産(インデックス投資) 2400万

・現金 600万

それではセミリタイア時にはどのぐらいの資産規模を想定しておけばいいでしょうか?それはずばり45歳なら年間支出の20倍です。

詳細はこちらの記事をご覧ください。

【決定版】45歳でセミリタイアするなら必要資金は年間支出の20倍

セミリタイア後の資産運用は自分のいい感じのバランスを探ることが大切

資産運用と聞けば投資のことを真っ先に思い浮かべるかもしれませんが人的資本と呼ばれる自分自身の労働等によってもたらされる収入も資産運用のひとつと言えるでしょう。そして節約やお得な制度を使ったものも資産運用と呼べると考えています。

関連記事:資産運用の公式(収入-支出)+(資産×運用利回り)で最も重要なのは収入

またいろいろな投資方法がありますが理論的に効率が良いものがあってもそれが自分にフィットしているかはわからないと思います。私はインデックス投資を中心に資産運用していますが短期的な株式トレードや配当を雪だるまのように増やす配当投資が得意な方もいるでしょう。

私もいろいろと経験してきたからわかることなのですが自分に何が合っているのかはやってみないとわからない部分が多いんですよね。だからこれからセミリタイア目指す方にはセミリタイア達成時期までに自分がどのような資産運用が心落ち着いてできるのかを肌感覚で掴んでおいて欲しいと思います。

そしてリターンばかりを求めずに資産活用期が近づいてくればリスク資産をある程度現金化することも考えてもいいのではないでしょうか。

セミリタイア実体験から語るベターな資産運用

万人に共通する資産運用の正解はありませんが多くの人がベターな解は存在するのではないかと考えています。最後になりますがその方法を記して終わりにしたいと思います。

・ある程度の現金を保有(できれば年間生活費5年分)

・インデックス投資中心(全世界株式・先進国株式・S&P500等)

・趣味枠としての株主優待・配当投資

・ローコストで豊かな生活

・適度な労働

関連記事

第一部 セミリタイア後の心情の変化

第二部 セミリタイア後の働き方


【この記事を書いた人:クロスパール】

1971年生まれ、2017年9月にセミリタイア達成。資産運用の中心はインデックス投資で趣味として日本個別株を保有。日本株は配当・優待を長期に享受するスタイルです。

セミリタイアするまでの軌跡はこちらをご覧ください。

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2017年9月(45歳)セミリタイア、その後鳥取に移住してのんびり暮らしています。資産運用の公式(収入-支出)+(資産×運用利回り)を守りながらインデックス投資を継続中。お金のことやセミリタイアの日常、ダウンシフトした働き方などを発信します。

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